2011年6月14日火曜日

欅の囲炉裏 (終息に向かえ編)

しとしと・・どんより。
無垢材は、湿気の多い時期には空気中から水分を吸い、湿気の少ない時期には水分を出していて、常に外気の状況により吸出を繰り返しています。
水分を吸うと、木材体積は膨張しますので、乾燥時と比べると大きさが若干大きくなります。この際に生じる誤差が日本の木工の世界では、時に製品クオリティに影響を及ぼします。怖いです。梅雨はカンベンです。

早く梅雨は明けまいか・・・願うばかりです。

欅の囲炉裏の完成姿はこんな感じです。板金屋さんに炉の部分を銅板で作ってもらい、木部分はウレタン塗装で仕上げています。欅材は日本の数ある木材の中でもキングだと感じます。

共木の妙とでもいいましょうか・・・木目も色もすごく綺麗に仕上がりました。黄金色をしています。キラキラッ。

四月から、弟子のナカシマ(修業中)が工房に居座っていますので、スケール感をお伝えするために座ってもらいました。かなり、大きな部屋でないと設置できないサイズになっております。

炉の部分もキラキラッ。

高さは通常の座卓の高さで、食事をとることを前提とした高さにしています。

そして、納品先です。兄弟子の山さんが灰を投入しております。ここは、山さんが取り仕切っている現場なのでした。
和室をリフォームして板張りに貼り替え、以前から掘りごたつ用にホゲていた穴を利用して、囲炉裏を設置しています。

立派!!

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2011年6月10日金曜日

欅の囲炉裏 (あるところにはある編)

欅(ケヤキ)といえば、日本を代表する良材であり、希少価値とその木目による付加価値などを考えるとおいそれと手に入れ、家具に加工できるような代物ではないと思っていましたが・・・。
お客様より欅材でオーダーがあり、在庫されている材木店を探して行き着いた先の倉庫には、欅材で一枚板や、床板用、柱材、上り框用などなどの用途に製材された、ハンパではない量のストックが山積みされていました。見た瞬間に圧倒されてしばし無言に・・・。あるところにはあるんですね。

戦後の住宅需要のあった頃やバブル景気の銘木ブームの頃には、高値で売れていたそうですが、今は値崩れしていて、良材でも比較的お求めやすくなっている様です。銘木好きの方は今が買いだと思われます。

囲炉裏を作ります。天板ぐるりは共木といって、一本の木から製材された材料にて製作します。材料ありきの方法で、今回は運良く豊富な材料の中から仕入れることが出来ましたので、この様な贅沢な木取りで製作できます。

加工中です。欅の粉を吸いこんだせいか、のどの痛みと発熱がありました。購入した材木店では、アレルギー成分のある木ではないとの事でしたので、僕の体が繊細に作られている理由からだと思います。うふっ・・。


囲炉裏の灰を入れる部分の取付です。組み立て後に内部を採寸して近所の板金屋さんで銅板を加工してもらって、カッチリはめ込んでもらいます。

しかし、デカイし重いな・・・。
つづく

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