2009年10月2日金曜日

CM撮影用の家具づくり

秋がしとしとやってきたような。ひっそりと、しかし着実に秋が深まりつつあるなと感じる、今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

ここのところオーダーの注文をこなしておりませんでしたが、あるメーカーさんからのご依頼をいただきまして、コマーシャル撮影に使用するための「畳座の長椅子」を制作させていただいております。何のCMかは、CMがTVで流れ始めてからのお楽しみです。
品物はすでに完成に至っているのですが、ある事情がございまして、まだ現在進行形のお仕事になってしまっています。いろいろあるんです。

懇意にさせていただいております高田製材所様からのご厚意で、特別に屋久杉を仕入れさせていただきました。計画的に植林されたものだと思います。木目がとにかく詰まっていて、とても美しいです。納得の超一級の杉材です。

ほぞ組で組み上げます。ひととおり加工を終えたら、部材の表面を“うづくり”といって、木目を強調して見せるためにブラッシングをします。写真を見ますと、木目の白い部分と赤い部分が年輪として見えているのがお分かりだと思いますが、白い部分が夏場に育った部分で、赤く見えているのが冬場に育った部分になり、成長速度の差が見た目と、硬さの違いになっています。杉材は特に顕著に表れますから、これにうづくり加工を施すと、柔らかい部分は削り取られて凹み、硬い部分が凸になりますので、表面の仕上げは手触りのいい、通好みの味のあるものになります。

クランプでテンションをかけて接着し組み上げていきます。

うづくり加工を施していますので、写真では分かりにくいでしょうか・・・、白木の美しさが際立っております。今回はクライアントのご希望でダークな色調での納品となっています。この状態でも綺麗なので、もったいない気もしますが、この後に着色処理をします。

今回は染料を使って色をのせました。着色後のコーティングは亜麻仁油をボイルしたものを塗っています。市販の普及しているオイルと違い、乾燥に時間がかかるのですが、仕上がりはしっとりとした質感で、吸い込みのムラもなく、当初のプラン通りの仕上がりになりました。
貞刈産業様から琉球畳の畳表を使用したものを納品いただき、寸法通りに枠内にびったり収まりました。サダカリさん有難うございました。
が、完成してみると、クライアントの描いているイメージとは違ったようなんです。急きょ追加で仕様違いを作ることになりまして・・・おぉっ。
急ぎ明日から、イメージに添う様な材料調達に奔走し、すぐそこに迫っている撮影日に間に合うように超スピードで製作することになっています。果たして間に合うのかドキドキもんですが、でも、それもまたよろし、ってことで。

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2 件のコメント:

  1. 大変そうですね。「イメージしたのと違う!」って後から言うのはかんたんですよね。頑張って下さい。
    でも、屋久杉を着色ってもったいない様な気がしてならないんですが?

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  2. まともなコメント有難う御座います。オーダーメイドの注文はお客様にご満足をいただくことが仕事ですから、納期まで頑張ります。

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